宗徳ゲームズ

趣味のゲームについて語る

【ゲーム都市伝説】Ben Drowned:呪われた『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』

海外で伝説となったゲームに纏わる都市伝説。

ゼルダの伝説 ムジュラの仮面

■ 概要

「Ben Drowned」は、2010年頃に海外掲示板(4chan)で投稿された
“呪われたゲームカセット”の怪談
が発端となった都市伝説です。

タイトルの“Ben”とは、ゲーム内に現れる謎の名前であり、
“Drowned”=「溺れた」という言葉が組み合わさっています。

つまり、「ベンという少年が溺死した」「その魂がカセットに宿っている」というのが
物語の骨格です。


■ 発端:奇妙な中古カセットとの出会い

物語の語り手は、大学生の“ジェイドアブル(Jadusable)”という人物
(ハンドルネーム)。

彼は地元のフリーマーケットで
「ムジュラの仮面」の中古カセットを無料でもらいます。

ラベルは剥がれ、マジックで「MAJORA(ムジュラ)」とだけ書かれた不気味な見た目。

家に帰ってニンテンドー64で起動すると、
そこには「BEN」という名前のセーブデータが残っていました。

気味が悪くて新しいデータを作り直したものの、
NPC(村人)が時折プレイヤーをBenと呼ぶようになります。


■ 異変:ゲームの中の世界が歪み始める

物語が進むにつれ、ゲーム内であり得ない現象が頻発します。

  • 音楽が逆再生されたように流れる

  • リンクの姿が笑い続ける彫像(ぬけがらのエレジー)に変わる

  • イベントがループし、出られないマップに閉じ込められる

  • 「You’ve met with a terrible fate, haven’t you?(君はひどい運命に遭ったね)」の
    セリフが何度も繰り返される

やがて投稿者は、
「このゲームにはBenという少年の魂が宿っており、
自分をゲームの中に引きずり込もうとしている」と確信します。


■ 動画が公開される

投稿者は自分の体験を文章だけでなく、
実際のゲーム映像としてYouTubeにアップロード

この映像では、実際に『ムジュラの仮面』のデータを
改造して作った不気味な演出が見られ、

  • 背景が歪む

  • キャラが逆さに立っている

  • BGMが狂ったテンポで流れる
    など、本物のバグと見分けがつかないリアリティを持っていました。

これにより、多くの人が「本当に呪われたカセットなのでは?」と信じ込み、
一気にネットで拡散されます。


■ 物語の核心:「BENは誰なのか」

ストーリー後半で、投稿者のパソコンにも異変が起きます。

ファイルが勝手に生成され、
「BEN」「WATCHING」「YOU SHOULDN’T HAVE DONE THAT(やってはいけなかった)」
などのメッセージが出現。

投稿者の人格も次第に壊れていき、
最終的に“Benの呪い”が現実世界にまで影響を
及ぼしているかのような描写で物語は幕を閉じます。


■ 真相:創作と現実の境界

実際にはこの物語は、
投稿者“Jadusable”による**ARG(代替現実ゲーム/Alternate Reality Game)として
仕掛けられたもの。つまり、
「ネット上で展開される物語型ホラー」**でした。

彼はストーリーの一部を意図的にYouTube・フォーラム・ブログ・ファイル共有サイト
など複数のプラットフォームに分散して展開。

プレイヤー(=読者)が物語の断片を集めて真相に迫る形式で、
後に本格的なサイト「The Jadusable Arc」として拡張されました。


■ 文化的影響

Ben Drownedは、単なる怪談を超えて
インターネット・ホラーの金字塔とされています。
以下のような影響を与えました。

  • “クリーピーパスタ(ネット怪談)”文化の象徴的存在となった

  • YouTuberやホラーゲーム開発者がこぞってオマージュ作品を制作

  • ファンアートや考察動画が今なお投稿され続けている

  • “ゲームがプレイヤーを見ている”という新しい恐怖表現を確立


■ まとめ

要素 内容
発祥 2010年、4chanの怪談投稿
元ネタ 『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』
主人公 大学生「Jadusable」
呪いの正体 溺死した少年「Ben」の魂
特徴 YouTube映像+テキストで構成されたARG型ホラー
影響 ネット怪談文化の確立、後のSCPやゲーム系ホラーに多大な影響